DETAIL
トリンケーロは、北イタリアのピエモンテ州、アスティ県にある家族経営のワイナリー。1925年からぶどうの栽培を始め、この県で最も早い1952年に自家瓶詰めの登記をした造り手です。現在は3代目のエツィオが運営しています。
当初は約50ヘクタールもの畑を所有していたトリンケーロですが、理想とするワイン造りを実現するには11ヘクタールが限度と考え、最上の区画を残して他の畑を売ってしまったそうです。残った畑には一切肥料を撒かず、有機栽培でぶどうを育てています。
前回のロッソ・デル・ノーチェ2は、2003年を中心に2004年と2006年のワインをブレンドしたものでしたが、この3は2007年、2008年、2010年、2011年のワインから造られたものです。使われているバルベーラは、ヴィーニャ・デル・ノーチェと名がついた畑に1920年代に植えられたもの。高樹齢のぶどうからは、凝縮した果実味を楽しめるワインが造られます。
オレンジがかった深いガーネット。時間が経つにつれ、赤いバラが華やかに香ります。重なるようにカシスやブラックベリーなど黒い果実の香り、ほのかにチョコレートの香りも。
口に含むと広がるのは、果実味溢れる酸味ときめ細かいタンニン。鉄を感じるミネラルや豊かな旨味があり、溶け合って一つにまとまっています。
まだまだ楽しめそうなワインなので、早めに抜栓して、ゆっくりと召し上がるのがおすすめ。長期熟成を経て、優雅な印象を持つバルベーラです。ぜひお試しください。