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ピノ・ノワール ストランゲンベルグ2020 サン・シュルフィト・アジュテ、長い名前ですが、ストランゲンベルグとは「急な斜面の丘」を意味する畑名。サン・シュルフィト・アジュテとは、亜硫酸塩無添加という意味です。
ピエール・フリックは、ジャン・ピエール・フリックと妻のシャンタル、その息子トーマスが経営するワイナリー。1970年に有機農業にシフトし、1981年にビオディナミ農法を始めています。ぶどうの収穫は手作業。空気圧プレスで、粉砕せずに全房丸ごとプレスされます。もちろん、発酵は天然酵母で行われ、醸造時に亜硫酸塩は添加されません。
ピエール・フリックのサイトを訪れると、圧倒的な情報量に驚きます。決断された全てが何らかの理由に基づいており、それらは固定観念や権威や時代に左右されません。サイトにはこうあります。
「農業開発は、私たちの快適さや時間の節約を求めて進められました。しかし、硝酸塩と除草剤は私たちが飲む水に含まれています。地球とその微生物を保護するために、私たちはより多くの時間と労力を費やすべきです。『自然に従うことによってのみ自然をコントロールする』と言うのは、持続可能な農業の核心です。」
ややオレンジがかったダークチェリーレッド。ブラックベリーやカシスなど黒い果実、干したいちじくやプルーンの香り。ドライフラワー、シダーウッドの香りも。クローブやナツメグなど甘いスパイスのニュアンスがあります。いきいきとした酸味が長く続き、細やかでしっかりとしたタンニンが感じられます。熟した豊かな果実味が味わい深いピノノワールです。